全力中年

「はやぶさの大冒険」と「変体少女文字の研究」・その1

こんにちは。道玄坂の「全力中年」、増田です。

オフィス移転を週末に控え、アタフタ(?)していると、ブログの更新が疎かになっていました。「週一更新・習慣化」までの道のりは険しいですね。

小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルが、7月30日、31日の2日間、相模原市立博物館で公開され、3万人が訪れる大人気となりました。現在は、筑波宇宙センターで公開中(6日まで)、8月15日〜19日はいよいよ、丸の内オアゾでも公開されます。オアゾは大変なことになりそうですが、見ないわけにはいきません!

この「はやぶさ」フィーバーの中、山根一眞氏が『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』という単行本を執筆、現時点(8月4日の昼)では、在庫切れの状況になっています。

山根一眞氏といえば、週刊ポストの連載記事『メタルカラーの時代』(1991〜2007)で、日本のモノづくりの現場を取材し、またデジタル機器のヘビーユーザーとしても知られていますが、私にとっては80年代半ばに、大阪のとある広告制作会社でコピーライター兼編集者みたいなキャリアをスタートさせたときに、氏の著作で仕事の方法論のベースを形作ったという思い出がある人です。8月なので、先人の昔話を聞く月と諦めて、少々お付き合いください。

『変体少女文字の研究』

1986年2月に発行されたこの本は、当時、女子中学生や女子高校生が書いていた「丸文字」と呼ばれた文字が、どのように生まれ、拡がっていったかを探ったノンフィクション。

山根氏は全国の少女たちの書き文字の変化を調査するために、ラジオ番組への投稿ハガキや、京都のお寺や全国各地のラブホテルに置かれたノートに着目し、丸文字の登場時期や普及時期を探っていきます。

そして、さまざまな調査から、丸文字は昭和49年(1974年)に登場し、昭和53年(1978年)に急速に普及したことを突き止めますが、なぜ、昭和53年に急速に全国に拡がって行ったのか、その原因を見つけることができません。

しかし、答えが見つからない中、まったく別の取材をしているときに偶然、その答えと出会います。ある会社が保有していたシャープペンシルの「替え芯」の製法に関する特許が、昭和53年に切れ、各社が一斉に替え芯の製造を始めた、という事実と出会ったのです。

そうです。丸文字の爆発的な普及には、シャープペンシルの普及、さらには製法の特許切れが生み出した「替え芯」の普及という事実があったわけです。

こうして要約して書くと、「な〜んだ」という話ですが、当時の私は上質のミステリーを読んでいるかのような興奮を覚えました。

そして、この読書体験がどのように仕事につながっていくのか…。長くなりそうなので、それは次回に!

※「全力中年」初の続きものです。お楽しみに、って、楽しみにしている人がいるのかどうか…
あと、本を題材にするとある意味、楽ですね…。書評ブロガーというジャンルが存在するのも納得。その中で差別化していくのは、ハードルが高いでしょうけど。

取締役制作部長 増田隆幸

1964年生まれ。
1986年3月、同志社大学法学部卒業。
同年4月、広告制作会社に入社。
コピーライター・ディレクターとして広報誌、SPツールなどの企画・制作に携わる。
2004年1月、株式会社インフォバーン入社。
2005年、ソリューションビジネスカンパニー長に就任。
2006年、メディアソリューション部門長に就任、現在に至る。

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