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ネイティブアドの広告効果測定(メジャーメント)と情報拡散(リーチ)についての続き

株式会社インフォバーン ロゴ画像

こんにちは。アカウントプランニング部門の城口です。

先日掲載した今田の記事「ネイティブアドの広告効果測定(メジャーメント)と情報拡散(リーチ)」でもお伝えしたとおり、インフォバーンでは現在、ネイティブアドの効果測定に意欲的に取り組んでいます。本記事では、その理由を少し深堀りしてお届けしましょう。

 

そもそものネイティブアドの捉え方

ネイティブアド(特にフィード内広告:In-Feed Ads)はダイレクトレスポンスというよりは、ブランディング広告として寄与すると考えています。

特にコンテンツベースのネイティブアドは、情報過多のWeb上において、いわゆる広告ではなく、コンテンツとして“生活者に選んでもらう”、そして“読みたいもの”としてコンテンツを消費してもらう、ことを狙ったもの。そのため、いまのWeb上での情報取得スタイルにマッチした手法なのです。

 

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コンテンツベースのネイティブアドの課題

コンテンツベースのネイティブアド(いわゆる記事広告、タイアップ広告、スポンサードポスト)には、弱点があると考えています。

  1. 良いコンテンツをつくろうと思うと手間がかかる
  2. 当初の目的にあったレポーティングが出てこないため費用対効果が見えにくい

1. の手間ですが、コンテンツベースのネイティブアドの肝は「それぞれのメディア編集部が自らの読者を想定して、ブランドメッセージを伝えるコンテンツを開発する」こと。それがあって、初めて “一方的なメッセージ”ではなく、“読みたいコンテンツ”となるのです。たとえば、同じブランド・商品を扱っても、GIZMODO編集部がつくるコンテンツと、cafeglobe編集部がつくるコンテンツは、まったく別の物になるということですね。

やはり“良いコンテンツ”をつくるには手間がかかってしまいます。これをオートメーション化してコストを下げることはできません。ですが、コンテンツに変換されると手間はかかる分、

・選ばれる可能性
・メッセージを読んでくれる可能性
・メッセージをシェアしてくれる可能性

が、格段にあがってきます。

また 2. のレポートできる数値は、ディスプレイ広告のPVとクリック数に比較して、タイアップ広告のそれは、とてもとても“小さく”見えてしまうものでした。ただ、我々メディア側の人間としては、この対比に違和感をずーっと抱えていたんです。

「そこで比較されたくない!」

この違和感を目に見える形で可視化することが、ネイティブアドのメジャーメントの重要なポイントなのでしょう。

 

目的の違い

少し乱暴な分け方になりますが、ダイレクトレスポンス系の広告は、検討をしているユーザーを効果的に発見して、最短距離でコンバージョンまでもっていくのに優れているものです。その検討レベルが具体的であればあるほど、効率的な運用が可能になってきます。

一方でブランディング系の広告は、まだ商品認知をしていない・探していない人に対して、“いかに気づいてもらい”“興味をもってもらうか”が重要。もちろん、検討をはじめた人を効果的につかまえて、商品・サービスを認知してもらうのも有効な施策だと思っています。

ただ、検討をはじめる人が多ければいいのですが、対象者数で比較すると少ないですよね。

 

コンテンツベースのネイティブアドの効果測定

前置きが非常に長かったですが、ブランディングを目的とし、まだ検討をはじめていないユーザーに対して展開したい場合は、コンテンツベースのネイティブアドが有効である、というのが本記事の趣旨です。

それを踏まえて、効果測定の目的としては

  • ブランド側が予算を配分しやすくすること
    → 投資に値する効果があると説明すること

  • 実施したコンテンツベースのネイティブアドが狙いどおり効果を発揮しているかの検証
    → プランニングと運用がうまく機能しているかのPDCA

になると考えています。
 

実施していること・実施したいこと

ネイティブアドの広告効果測定(メジャーメント)と情報拡散(リーチ)」でもふれたとおり、インフォバーンでは広告効果測定の指標として、下記5つを重要視しています。

  1. 記事の拡散度合いやリーチ数
  2. ソーシャルにおけるエンゲージメントについて
  3. 実際の購買にいたるまでの、記事が及ぼす影響を測るアトリビューション分析
  4. 記事がどこまで読まれたか(リードという概念に基づく計測)
  5. ブランドリフト(広告接触によるブランド認知度、好感度アップ、購買意欲アップなど)

1. の「コンテンツがどこまで広がったか(リーチできたか)? 」、5. のコンテンツに触れた人に「どの程度態度変容を促せたか?」

この2つについては、すでに取り組みをはじめていて、レポーティングなどを行っています。

 
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リーチについては推計での算出なども含まれているため、メディア間連携などを通じて、その精度を高めていくことが重要だと考えています。

また、3.のアクションの計測についても、現在アトリビューションを活用しながら、デジタル上で成果が追えるものについて計測を行っています。

 
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こちらも効果の可視化の一部分でしかないので、オフラインも含めて調査も行ってみたいです。我々だけでは難しいので、ブランド企業さん、パートナーさんで取り組んでみたいという方がいらっしゃいましたらお問い合わせください。

効果測定については、事例を積み上げて、またご紹介できればと思っております。

城口智義

執行役員/アカウントコンサルティング部門長/経営企画室長。出版社にて新規事業開発・自社Webメディアを担当後、株式会社フルスピード入社。役員として営業部門、メディア部門、SEO部門を統括し、数多くのデジタルメディアのプロモーションを支援。2010年インフォバーン入社。営業開発部門長として、企業のWebマーケティングのプランニングを担当。同時に他社との共同事業なども推進。