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【アドテック-講演レポ #6】オーディエンス理解の仕組みと、ネイティブアドのできること

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アドテック東京2日目、インフォバーンCEOの今田が「ネイティブ広告/ブランドコンテンツの役割とは?」と題したセッションにモデレーターとして登壇しました。

パネラーは日本ケンタッキー・フライド・チキンの干場香名女さん、資生堂の笹間靖彦さん、日本経済新聞社の種村貴史さんのお三方。それぞれネイティブアドの出稿元、出稿&メディア運営元、出稿先媒体という異なった立場から、今田の問いかけるネイティブアドについて、以下3つの質問に答えていただきました。

• ネイティブ広告とこれまでの枠の広告との違いとは?
• KPIの設定はどうするべき?
• 優良なコンテンツとは?

(以下、敬称略)

 

ネイティブ広告とこれまでの枠の広告との違いとは?

干場:昔はTVに出稿するといえば、出すCMは1種類だった(テレビを見ている人の属性を気にすることはそうなかった)。デジタルに出す広告は見ている人の属性が(媒体で)違ったり、見ている場所(家でなのか、電車で移動中なのか)が違ったり。そういった属性の異なった人に向けてつくり分ける必要がある。

笹間:スクリーンのその先にいる人が大切。彼らにどう出すか。ネイティブ広告は(TVなどと比べれば)出稿価格が安い、という媒体もあって何度もトライアンドエラーができるのがいいところ。広告の中身についても試行錯誤をライトに、スピーディーにできるところに価値がある。

 

KPIの設定はどうするべき?

干場:以前メディアジーンのメディア【*】に出稿した際には、キャンペーンサイトに誘導するつくりにした。これはブランド育成の意味を持つ出稿。次に5メディアまとめて出稿したが、今度は会員獲得に重きをおいた。当初思っていたよりはコンバージョンした。

笹間:Beauty & Co.というWebメディアを運営する立場としては)コンバージョンをKPIにするのはやめて欲しい、危険な感じがする。スポンサードポストはブランド育成のためのもの。育成プロセスの中のどの位置付けで行っているのかをはっきりシナリオづけて打っていくのが良い。とはいえ、売上にまったくつながらないことをやれと言っているわけではない。店舗で資生堂商品を買った人の多くが事前にワタシプラスを見ていることがわかっているし、PVが多いほど売上も上がっている。ブランド広告も売上につながっていくのだ。

*メディアジーンのメディア:株式会社メディアジーンGIZMODOマイロハスなど、8つのWebメディアを運営するターゲット・メディアカンパニー。インフォバーンのグループ会社。

 

優良なコンテンツとは?

種村:ターゲットがビジネスパーソンなら、彼らにあった文脈で出すことが大切。ユーザーが読みたいと思ってもらえるようなつくりに。

笹間:ターゲットに最適化しようと思ってセグメント化を強めるほど、人は少なくなるので広告の本数を出さないといけなくなる。だからだれもが振り向いてくれるテーマも探しながら、バランスを取っていかなければ。

 

今後のネイティブ広告に期待すること

笹間:各出稿先の媒体によって、オーディエンスの質が違う。目的が結構違う。媒体側はそれをすべて広告主に伝えて、広告主もしっかり理解することが大切。オーディエンス理解が非常に重要となってきて、ネイティブ広告はその中でまだまだやりようがある。

 

笹間氏の言うように、これからオーディエンス理解の仕組みが整ってくればくるほど、ネイティブ広告のできることは増えてくるでしょう。その展開に今後、ますます期待です!

馬場雄一郎

コンテンツディレクター。編集プロダクションを経て2013年インフォバーン入社。
現在は主に女性オウンドメディアの運営を担当。