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デジタルマーケティング戦略におけるSNSの立ち位置とは

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photo:Thinkstock / Getty Images

こんにちは、インフォバーンのコンテンツ開発ユニットに所属する服部です。今回、私がテーマに上げるのは「デジタルマーケティングにおけるSNSの立ち位置」。2010年前後に大きな盛り上がりを見せ、現在では生活の一部にもなっているSNSについて、2014年現在の状況を踏まえて、デジタルマーケティング戦略における活用のヒントをご紹介していきます。

「テクニック」よりも「底力」

SNSアカウントを開設し、運用する上で、一番頭が痛いのがプラットフォームの仕様変更です。代表的なところでいえば、「エッジランク」と呼ばれる、ファンになったFacebookページの投稿が、ユーザーのウォールに表示されるアルゴリズムの変更。私自身も突然、データの傾向が変わることが多発し、何度も解析結果に頭を悩まされました。

しかし、幾多の変更を経てもFacebookが主張するのはただひとつの方針。それは「良いコンテンツをユーザーに届けるということ」です。そのことを如実に示すのが、2014年8月に発表されたプラットフォーム・ポリシーの改訂。この変更に伴い「いいね!」することと引き換えに、キャンペーンへの参加を促す「ファンゲート」と呼ばれる仕組みを利用することが不可能になりました。この決定も、ユーザーへ提供する価値は「良いコンテンツ」であるべきであり、いたずらに「いいね!」を買うような真似は好まない、Facebookの価値観の表れです。

こういった価値観は多くの「ソーシャル」と名のついたサービスに、通底する考え方です。そのため、一時的に興味をひくことより、自分たちの企業やブランドを理解してくれるユーザーを増やすことが効果を上げるためには必要。そして、そのためのコンテンツであり、もう一段踏み込んでいえば、企業や団体、そして個人としての「底力」のようなものが必要になってくるでしょう。

ご利用は計画的に

前段で話したような現状を踏まえて、どういった取り組みをすれば良いか。ここでは3つのポイントをご紹介します。

1.SNSごとの特性を知る

さまざまなSNSが登場したことによって、ユーザーの傾向がハッキリしはじめてきました。

Facebook:男性の比率が若干高く、都市部にユーザーが集中。ユーザー数はSNS随一。

Twitter:匿名でユーザー登録が可能なため、炎上するケースがFacebookよりも多い。

Vine:スマホとの親和性が高く、若年層の使用が目立つ。

Pinterest:非言語コミュニケーションのため、海外ユーザーとのコミュニケーションが活発。

ユーザー層を熟知し、どういったコミュニケーションが好まれるかを把握することが肝心です。「いま、コレがキテるから」と安易に飛びつくのではなく、あくまでも長い目で見たコミュニケーションを心がける必要があります。

 

2.他のメディアとの比較検討・連携を徹底する

ROI(費用対効果)を念頭にいれ「代替するツールやプラットフォームはないのか」と考えることは必須です。たとえば「メルマガの会員獲得単価」と「Facebookのファン獲得単価」を比べることも1つの手でしょう。そうやっていくつもの比較を経たあとに、最適な組み合わせを模索していくことが理想になります。

もともと、SNSは数あるコミュニケーション手段の1つに過ぎません。また、成功事例を真似すれば成果を得られるわけでもないでしょう。重要なのは自分たちに合った施策・メディアを模索し、見つけ出すことです。

 

3.SNS上でシェアされやすい仕組みを作る

バイラルメディアに代表されるように、メディア上でソーシャルボタンを効果的に配置することによって、コンテンツを拡散させることができます。たとえば記事を読み終えた後にシェアしてもらうため、ソーシャルボタンを配置するのも有効。ボタンを大きくすれば、目立ちやすく、より多くの方に押してもらうことも期待できますね。自社のWebサイトやオウンドメディア上にそういった仕組みを導入することは効果的です。何でも拡散すればよい、という風潮はいただけませんが、その効力は実証済み。活用しない手はありません。

上記の3つはけして目新しいことではないでしょう。むしろ、SNS活用の定石とも言える、3つの施策です。しかし、誰もが実践できているとはいいがたいことも、また事実。私がいま、考えるSNSの活用方法を一言でいうならば「原点回帰」です。その立ち位置から、デジタルマーケティング戦略に組み込む必要があるでしょう。ソーシャルメディアについて解説された『グランズウェル』でも言及されているように「すべてが『人対人』であることを忘れない」という姿勢が、改めて求められていることを感じます。

服部丈

東京スポーツ新聞社、Web制作会社を経て、2013年9月にインフォバーン入社。プランナーとして、コンテンツ制作、SNS運用など、デジタルマーケティング全般に携わる。