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『Webライティング実践講座』出版記念イベントに弊社・成田が登壇

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12月20日、ソーシャル時代のWebライティングについて考えるイベント(主催:株式会社ロフトワーク様)に弊社コンテンツ部門長の成田幸久が登壇しました。

ソーシャル時代に読まれ、共感されるWebライティングについて、アスキー・メディアワークスWeb Professional 編集長・中野氏、株式会社ロフトワーク代表取締役・林氏らと対談し、コンテンツ制作におけるライティングから企業のFacebookページ運用まで、Webライティングのポイントを紹介しました。

 

 

はじめに、林氏より今回の書籍出版の経緯についてご説明。2004年頃に始まったブログブームから、「書く」という行為がプロのライターだけのものではなくなり、誰もがWeb上で自由に書いて発信することが当たり前のものとなってきました。書く対象が紙メディアからWebメディアへと移り変わるなかで、多くの人々が抱えるようになったWebライティングの悩み解消に役立つように、とまとめられたのが、今回の書籍「ソーシャル時代のWebライティング~『Webライティング実践講座』」とのことでした。

 


■紙とWebでのライティングの違いとは?

最初に取り上げられたトピックは、紙とWebでのライティングの違い。成田は、「紙でもWebでもライティングにおけるストーリー構成の基本は変わらないが、Webの場合は表現方法、伝達方法が広がっているので手法を工夫する必要が出てきた」とコメントしました。中野氏は、先を読みたいという気持ちに読者をさせるための要素を含んでいる点で、たとえば書籍と携帯小説とでライティングに大きな違いはない、と述べました。

⇒表現手法は異なるが、紙もWebもストーリー構成の基本は同じ!

 

■それぞれのストーリー構成手法

紙とWebとで共通のストーリー構成の手法について、成田は、「オチ」を先に考えてから構成する手法を紹介。歩いたり、走ったり、泳いだり……。パソコンや机から離れてひとりで集中できる環境で、「オチ」に繋がる面白いネタを考え、それらを切り口にストーリーを展開させているとのことでした。また、中野氏が紹介した手法は、ネタの本質を否定することから始めてストーリーを展開し、常識的なオチで終わらせる、というものでした。それぞれ手法は異なるものの、読者の意表を突いて関心を引き寄せるという点で共通しているようでした。

⇒ストーリー構成は人それぞれ。読者の意表を突く展開を!

 

■うまく文章を書くためのコツとは?

中野氏によると、世の中にある多くの文章術のうち、どれかひとつに絞ってそれを徹底的にマスターするのが最も効果的なライティング上達法とのこと。あれこれ手を出すと手法がブレてしまい、結果的に自分オリジナルの方法として定着しにくいようです。成田は、メディアや編集方針によって文章術は異なるものであり、大前提となる内容構成が大切である、と述べました。そのために大切なのが、本やマンガをたくさん読んで、映画をたくさん観て、ストーリー展開のパターンを自分の中に蓄積すること。そして、その中から自分にしっくりくるものを選んで構成するのがポイントのようです。「細かな文章技術は巷にたくさん溢れており誰でも身につけられるが、その前提としてどのような構成のコンテンツが世に残り続けているかをもっと考える必要がある」とアドバイスしました。

⇒これと思った文章術ひとつを徹底的にマスターする! 読書や映画鑑賞でストーリー展開のパターンをインプット!

 

■興味のないネタでも文章を書けるようになるか?

「興味のない話をいかに面白く書けるか」ということを編集者としての目標のひとつにしてきたという成田。「興味を持てないネタと出会ったら、まずはとことん知る努力をすること。知れば知るほど、必ず面白くなってくる。要は好奇心」と述べました。これについて、中野氏も、新聞社で働いていた体験を例に、「面白いと感じる人たちが感じている面白いポイントを伝えること」を、興味のないネタについて書くときのポイントとして挙げました。

⇒興味のないネタでも書けるようになる。まずはネタを知ること! そして、面白いと感じている当事者の視点からその面白さを伝えるように心がけること!

 

■ソーシャルでのライティングのコツとは?

成田は、元『ギズモード』プロデューサーの長田真(現インフォバーン/コンテンツディレクター)が打ち立てたライターへの三原則を紹介し、ソーシャルにおいてもこれらの原則を押さえることが効果的であるとコメントしました。

  1. いちばん面白いところから書け
    →Web上の記事を読者はじっくりと読む時間がない。最後まで読んでもらうためにも、面白いところから書くようにする。
  2. ウソを書くな
    →自身が本音では面白くないと思っていることを、いかにも面白いように伝えることは、じわじわと読者の信用を失うことになる。
  3. 読者に媚びるな
    →たとえば、常套句の「みなさん」「…と思うのは私だけだろうか」といった問いかけは、読者にとっては自分ゴト化できない無駄な言葉。

 

中野氏は、読者にどういう感情を持ってほしいかということを念頭に置いて、キャッチにテーマを設ける、ということをコツとして挙げました。

 

 

対談後には、ワークショップ『Webライテインング実践講座』も開催。対談で紹介されたポイントを意識しながら、参加者ひとりひとりが今回のイベントのソーシャル見出しを作成しました。ホワイトボードの壁がたくさんのアイデアで華やぐ様子に、会場の雰囲気も盛り上がりました。最後に、中野氏と成田でそれぞれのベスト見出しを選出してイベントは締めくくられました。

《中野氏選出の見出し》
「行った人より良くわかる!! “Webライティング”セミナーレポート」

《成田選出の見出し》
「アタマは真っ白、ノートは真っ黒、何かスゴク悩んだぞ このセミナー」

写真協力:株式会社ロフトワーク