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【海外事例】Z世代が企業に期待する「透明性」と「説明責任」とは

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Z世代の商品やサービスにおける意思決定は、他の世代とは少し異なると言えるでしょう。デジタルネイティブである彼らは、ブランドや商品について積極的に検索し、情報を集めることに多くの時間を割いています。従来権威があると考えられていたメディアの情報を鵜呑みにせず、公式Webサイトはもちろん、SNSのコメントや評価を読んで、深いところまで理解しようとするのがその特徴と言われています。そんなZ世代にとって、企業の姿勢や企業文化は選択時の重要なファクターといえるでしょう。今回はZ世代が支持する「企業の透明性」や「企業の説明責任」をテーマに事例をご紹介します。

徹底的な情報公開で、Z世代のブランド好意度を高める:cocokind

「cocokind」のスクリーンショット
screenshot: https://www.cocokind.com/

かつてはニッチな市場と考えられていた「クリーン・ビューティ(CLEAN BEAUTY)」が、ムーブメントを起こしています。定義はまだあいまいなところがありますが、「オーガニック」や「ナチュラル」といった言葉を包含し、肌への刺激が少なく成分調達過程や製造過程、パッケージングに到るまで、人・動物・地球環境に配慮がされているというこの概念が、新しいコスメの「常識」になっています。そしてこの流れを牽引しているのがミレニアル世代とZ世代の消費意識といえるでしょう。

そしてこのクリーン・ビューティ・ムーブメントを担うコスメブランドとして頭角を表し始めたのが「cocokind」。透明性を非常に重視したブランドの姿勢から、全成分表示とその割合をWebサイトだけでなく、デザイン性も両立させて製品パッケージに掲載しています。

「cocokind」のスクリーンショット
screenshot: https://www.cocokind.com/pages/transparency-evolved

また、炭素排出量やパッケージの材料、そしてそのリサイクル性なども包み隠さず公開。

Instagram: https://www.instagram.com/p/CL7G6s1nWqX/

このような商品の環境負荷が分かるようにデザインされたパッケージは、「カーボンラベリング」と呼ばれ、ますます注目を集めています。

そんな企業姿勢をアグレッシブに表現していく活動はSNSにも及びます。Black Lives Matter(BLM)運動に際しては、まず、コミットメントするという自らのスタンスを表明します。

Instagram: https://www.instagram.com/p/CBCMFa1nEDH/

この6月5日のポストには1.6万件以上ののいいねがつきました。

Instagram: https://www.instagram.com/p/CQd-mE-pXjb/

そしてさらに6月24日は、詳しく自社の管理職と従業員別での人種やエスニシティの割合を発表し、こちらにも1万件のいいねがつくことになりました。

投稿を見ると黒人やネイティブアメリカン、ヒスパニック系の割合がまだ低く、管理職は白人が50%という結果ではありましたが、Instagramの多くのコメントはcocokindの企業としての姿勢や透明性、マイノリティーに対する意識へ理解を示しており、その努力に対して好評価をしています。

視聴者の本当の気持ちに寄り添った支援を展開:Netflix

Instagram: https://www.instagram.com/p/B-uSizvA4-w/

「Netflix」の近年の飛躍はいうまでもありませんが、彼らは視聴者を獲得するためのビジネスだけに奔走しているわけではありませんでした。新型コロナウィルス感染症の拡大で不安定な世界情勢が続くなか、視聴者がメンタルヘルスの専門家と繋がり、心身の安定した機会を作るための企画としてInstagramライブを主催しました。

このライブでは、Netflixでヤングアダルト向け人気コンテンツとなった「13の理由」や「ストレンジャー・シングス 未知の世界」の俳優たちを起用し、若者が直面している疑問や困難について、例えば眠れないときには何が役立つか、社会的距離を保ちながらどうやって人々とつながっているか、どのように不安と向き合うか、セルフケアとはどういうものか、といったトピックを、医師と話し合うというものでした。

これまでNetflixはInstagramのマーケティングが弱いとされていましたが、このInstagramライブ告知のビデオは117.8万回再生と大きく話題になり、アカウントの認知度を押し上げ、フォロワーを爆発的に増やしました。若者がNetflixに対し社会的な貢献を掲げる企業姿勢を期待しているという気持ちをうまく汲み取り、それに応えるように社会貢献を目的としたコンテンツを提供したのです。

タブーをタブーとせず、自ら明らかにしていく姿勢:McDonald’s Canada

「McDonald’s Canada」のスクリーンショット
Youtube: https://www.youtube.com/user/McDonaldsCanada

「McDonald’s Canada」が行った「Our Food. Your Question」キャンペーンは、消費者からの質問にすべて答えることで企業の透明性や説明責任を果たしています。McDonald’s Canadaはありふれたものから奇妙なものまで、実に約10,000の質問に答えました。ビーフパティに何が入っているのか、フライドポテトがサクサクしている理由など、消費者がこれまで疑問に思っても聞けなかったタブーと思われている質問にも答えています。

他にも

  • マックグリドルパンには何が入っている?
  • 「シェイク」、を「ミルクセーキ」と呼ばないのはなぜ?
  • ソフトクリームにはどんな材料が使われている?
  • アップルパイに本物のリンゴを使用している?
  • 成長ホルモン剤不使用の牛乳を使用している?
  • オレンジジュースは低温殺菌されている?

などなど…。

現在サイトはキャンペーンの形ではなくなりましたが、その一部の動画をYoutubeで閲覧することができます。

Youtube: https://youtu.be/rcu4Bj3xEyI

例えばこの「What is in the Big Mac Sauce ?」では、地元の食料品店で販売している食材でも再現できるビッグマックの作り方を、McDonald’sのエグゼクティブシェフが教えてくれます。あの独特なソースのレシピを香辛料に至るまで惜しげもなく細かく説明しつつ、家庭のキッチンでフライパンなどを使って実践。

またマックチキンナゲットについても、工場に訪問して工程を余さず動画におさめ、ミンチになった鶏肉の色が自然なものであることや加工のステップを丁寧に説明していくものとなっています。

この取り組みは2014年と少し前のことでしたが、今でも消費者の信頼を取り戻した良いコンテンツマーケティングの例として高く評価されています。
このキャンペーンでは、年間の質問数の目標をはるかに超え、開始から6ヶ月で400%以上の達成率となったそうです。オンライン上では1,000万回のインタラクション、1回の訪問あたり4分以上のエンゲージメントとなり。実店舗では、月の来店数が50%増加したということです。

オープンな情報発信が、Z世代の信頼を勝ち取る秘訣

Z世代は、生まれながらに膨大な情報に取り囲まれて来たため、そのなかに「真実」を探し出すことが日常である「真実を諦めない世代」と言えるでしょう。だからこそ、企業自らが「透明性」や「説明責任」を明示していくことが、Z世代との双方向となるコミュニケーションのきっかけを作ることになるのではないでしょうか。そして同時に彼らは情報の真偽を見分けるスキルが高いことも特徴です。ですから正直に等身大に情報を伝えるべきですし、間違えた時には謝罪する。そんなフェアでオープンな企業やブランドであることが強力な信頼関係の礎になるはずです。インフォバーンでは、企業に眠る情報を掘り起こし、取材に基づいた誠実なコンテンツ作りを得意としています。まずはお気軽にご相談ください。

Illustration by Getty Images

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