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2013.6.1

コンテンツマーケティングは、ふしぎの国

※ 本記事は、特別企画「コンテンツディレクター9人が綴る、それぞれの『戦略的コンテンツマーケティング』」で紹介された、9編の書評記事の1本です。リンク先では、残り8編も紹介しておりますので、合わせてお楽しみください。

あなたの悩みは、ビジネスにありますか?

Webマーケティングは、解析結果により広告にかけた費用とその結果および反応が明確にわかると言われています。しかし、テクノロジーの進化とともに、明確にわかることが増えた結果、かえって顧客の気持ちがますます、わかりにくくなってしまっているのではないでしょうか。コンテンツマーケティングが登場した背景には、そんなマーケターの深い悩みが根底にあったと私は推測しています。

 

・直帰率が高いことは本当にオーディエンスの気持ちを満足させられていないのか?
・コンバージョンが良かったランディングページを通過した人は、購入後も商品に好感を持ってくれているのだろうか?
・バナーの出現率を上げていけばオーディエンスの購入意欲は高まるのだろうか?

 

ログの数字を突き詰めれば突き詰めるほど、顧客の気持ちに対して逆行してしまっているような気がしませんか?

努力はすれど「好き」になってもらえてない悲しい化粧品ブランドの話を、私は聞いたことがあります。売れるバナーのコピーとは何かをさんざんテストして売り上げを拡大してきたのに、値段を上げた途端そっぽを向かれたり…。

単なるログの解析と改善だけでは、いつか行き詰まってしまうようですね。

「顧客第一という企業であるならばマーケティングも顧客第一であるべきなのに…」。 そんなふうにビジネスの理想とWebでの現実の狭間でギャップに悩んでいらっしゃるWeb担当者さんたちには、ぜひコンテンツマーケティングを実践してもらいたいと思っています。しかも、できるだけ戦略的に。

ところがはじめてみようとすると、意外にいろいろと事業や商品について見つめなおしたり、多くの人を巻き込む必要があり、煩雑で後悔することがあるかもしれない、ということはあらかじめお伝えしておきます。それでもコンテンツマーケティングに踏み出したいという勇気をお持ち方は、すぐにこのページを閉じて、社内調整に取り掛かってみていただくほうがいいかもしれません。

 

ちょっとばかりコンテンツマーケティングを追体験してみる

ここからは、「そうは言っても…」という、まだ踏み出す決心がつかない人に向けてお送りしようと思います。

ちょっと頭を切り替えてみてください。誰もが知っているある一人の少女のお話しです。その少女は、時計を気にする謎の白ウサギの後を追いかけて穴に落ちて行きました…。

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そう、コンテンツマーケティングは、アリスが迷い込んだ不思議の国のような物なのではないかと私は思っています。ここからは、アリスがどんな体験をするかちょっと見てみましょう。

穴に落ちたアリスは、小さな扉を見つけます。でもこの大きさでは通れない…。つまり、目線が違うという体験をします。

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だからドリンクやキノコで自らを大きくしたり小さくしたりしてペルソナと同じ目線を導き出したり、


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神出鬼没のチェシャ猫のようなオーディエンスとのタッチポイントを探ったりしていきます。

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 三月ウサギと帽子屋のお茶会では、かんかんがくがくの編集会議を取り交わし、

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フラミンゴでクロケーなんて前代未聞の競技をさせられますが、そもそもそれが正しいかどうかなんて迷ってる暇なんてないままやってみます。

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ウミガメモドキの奇想天外なでたらめみたいな話だって、ちょっとは疑ったけど真剣に話を聞いてみたところ楽しい歌がたくさん生まれましたし、

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もしハートの女王が裁判で、グーグルアナリティクスの数値を持ち出してきて有罪を宣告したとしても、アリスのように勇気をもって立ち向かえば、長い冒険の末にきっといつか勝てるようになるのではないでしょうか。

 

ビジネスが成長する、それがコンテンツマーケティングの目的

不思議の国から舞い戻ったアリスは、その成長を姉に期待させています。アリス自身、夢の中で泣いたり、困ったり怒ったりした不思議の国での出来事はすべて、「いい思い出」だと感じることができたと締めくくられているのです。きっとこんな風にあなたの会社のビジネスも、コンテンツマーケティングを通ることによって「真の顧客第一」へと成長することができるのではないでしょうか。

我先にとコンテンツマーケティングに取り組み始めている企業は少なくありません。トレンドの移り変わりが激しいWebの世界ではありますが、取り組み自体が長期的なものであるからには、進化して形を変えていくことはあれど、その流れは緩やかなはずでしょう。そして事業方針として多くの企業が語る「顧客第一」の考え方がすたれる可能性が低いことを考えると、すべてが「誰」で始まるコンテンツマーケティングも同様であることを信じたいと思います。

始めるにはまずひとつ、思い切って目の前の穴に飛び込むことです。もしかしたらその先には鏡の国があるかもしれませんが、それはまた、別の話といたしましょう。

 

絵:John Tenniel

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