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2014.10.29

このコンテンツマーケティングがすごい!─2014年度の海外広告賞受賞事例まとめ─

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カンヌライオンズにクリオ、アディーにウェビーなど、数多くある広告賞やWeb賞。今回は2014年度の各アワード受賞作の中から、コンテンツマーケティングの視点で注目したい作品をピックアップしてご紹介します。

 

ハラハラ・ドキドキのトラック動画に思わず目が釘付け

事例1:VOLVO─“Live Test Series”/“The Epic Split
Cannes lions(サイバー部門、フィルム部門グランプリなど)、ONE SHOW(広告部門ゴールド)、D&AD Awards(オンラインブランデッドフィルム部門ブラックペンシル)など多数受賞

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www.youtube.com

今年度、数々の広告賞を総なめにしたのが、ボルボのプロモーション動画「The Epic Split」。名優ジャン=クロード・ヴァン・ダムが後ろ向きに並走する2台のトラックのサイドミラーに足先をかけ、180度開脚する、という信じられないようなスタント技を見せます。

本作は、ボルボが2012年に開始した新型トラックのプロモーションキャンペーン「LIVE TEST SERIES」の6作目。毎度命がけのスタントを繰り広げ、公開されるたびに話題をさらっているこのキャンペーン自体も多くのアワードを受賞しています。

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「The Epic Split」は公開から1日で700万再生、1週間で4000万再生を突破。
多くのユーザーが自作の動画を制作・シェアしたことで、リーチが爆発的に伸びた。

▶キャンペーンの成果(2012年8月〜2013年6月時点)
 ・ビデオシリーズの再生数は合計1億回、シェア数は800万
 ・「The Epic Split」の再生数は7300万回を超え、
  YouTubeで最もシェア/再生された自動車広告に。
 ・アーンドメディアバリュー(ソーシャルメディアが企業にもたらした価値)は
  1億2600万ユーロ(約174億円)相当

これまでにも「ハムスターに15tトラックを操縦させ、渓谷を走る」「並走する2台のトラック間に渡されたロープで綱渡り」など、ステアリングやスピードコントロールといった性能をスリル満点のユニークな実験で表現してきた同シリーズ。

スタントとトラック、双方の高度な技術が視聴者の感動を呼び、あらゆる人々を巻き込んでのブランド認知拡大に成功しています。

 

人々を「ハッピー」の波に巻き込む、24時間のミュージックビデオ

事例2:Pharrell Williams─“24 HOURS OF HAPPY
CLIO Awards(ブランデッドエンターテイメント&コンテンツ部門ゴールド)、Awwwards(ユーザーが選んだ年間ベストWebサイト)など多数受賞

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http://24hoursofhappy.com/

こちらはアニメ映画『怪盗グルーのミニオン危機一発』の劇中曲のプロモーション用に制作された、史上初の24時間ミュージックビデオ。アップテンポなリズムと曲中で何度も聞こえる「ハッピー」という言葉が耳に残る、曲名どおり「Happy」に溢れるこの曲。世界各地の人々がそれに合わせて軽快に踊る姿は、多くのユーザーに感動を与えました。

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1時間ずつロケーションを変えた24本の動画 1曲のみのショート版ビデオ(上)のほか、24時間続けての視聴が可能な特設サイトでは現在時刻と連動するインタラクティブ・クロックなどの機能も搭載。

ビデオ公開後、曲に魅了されたファンが自分たちでリメイク動画を撮影・投稿するようになり、ついには有志のファンによる世界各地の「HAPPY」動画を集めた“wearehappyfrom.com”が開設。日本でつくられたご当地「HAPPY」を見た方もいるのではないでしょうか?

▶キャンペーンの成果
 ・サイトローンチ後、シングルの売上は1万4000%上昇
 ・ショート版ミュージックビデオの再生回数は4億回を突破。(2014年9月現在)
 ・wearehappyfrom.comには153の国から1950本のビデオが集まっている

リリース当初、売上が予想を下回っていた「Happy」。状況を打開するために以下の3つの目標を掲げ、キャンペーン案が練られました。
 ・シングルの売上を伸ばす
 ・そこでしか得られないデジタル体験でファンとの接点をつくる
 ・世界をよりハッピーな場所にする
その結果、曲に合わせて楽しそうに踊る人々を見て、見た人自身も「ハッピー」になれる動画が完成したのです。

1つの楽曲を軸にユーザー生成のコンテンツが次々と生まれ、さらなるバズを引き起こす──心を動かすコンテンツがいかにユーザーに大きな影響力を与えるかを実感できます。

 

Vineを活用し、生活に役立つお手軽ハウツー動画を配信

事例3:Lowe’s─“Fix in Six
ONE SHOW(ソーシャルメディア&バイラルマーケティング部門シルバー)、International ANDY Awards(リテール部門ゴールド)、Caples Awards(コンテンツマーケティング部門シルバー)など多数受賞

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https://vine.co/Lowes

ハードウェア・チェーンのロウズは「日々の家の手入れに役立つコンテンツを」と考えた末、6秒のハウツー動画をVineで配信するキャンペーンを展開しました。

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「下から土が漏れ出す植木鉢は、まず中にコーヒーフィルターを敷く」
「トンカチの柄に磁石をつけ、散らばった釘を一瞬で集める」など、すぐに真似したいハウツーが満載

▶キャンペーンの成果
 ・ローンチから1週間でTwitterやFacebook、Vine上でのメンションが
  合計2万8000を突破。

短い動画とお手軽ワザの組み合わせ、そしてソーシャルメディアに親和性の高いプラットフォームを選択したことで、ブランド認知の拡大と商品のCM機能を果たしました。

 

 また、IAB MIXX AwardsやOMMA Awardsでは今年度からネイティブアド部門が新設。
受賞作の中から1事例をご紹介します。

話題のドラマシリーズの主人公の家が売りに出される!?

事例4:Century21─“Breaking Bad
Webby Award(ネイティブアド部門受賞)

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http://www.mullenloweus.com/work/century-21-breaking-bad//span>

不動産関連会社のセンチュリー21は、人気ドラマシリーズ「Breaking Bad」の主人公ウォルター・ホワイトの家をパロディコンテンツとして自社サイトの売り物件リストに掲載。「日曜日の22:15(最終回の放送終了時間)までに退出希望」として最終回放送数時間前に公開し、ニュースメディアやドラマファンの間で大いに話題になりました。

www.youtube.com

「2009年に温水ヒーター取り替え済」など、
ドラマのネタを盛り込んだ物件の紹介文がファンを喜ばせた

6600万人が視聴する本ドラマの最終回のCM枠は30秒で40万ドル(約4000万円)にもなったといいます。そんななか、不要になってしまう主人公の家に着目した本事例。ドラマ終了を惜しむユーザーの心理をうまく利用し、「不動産」というジャンルに多くのドラマファンの目を向けさせました。

▶キャンペーンの成果
 ・45時間で8000万インプレッションを獲得

ある意味「便乗商法」ですが、最終回という絶妙なタイミングを狙ったコンテンツ配信でお金をかけずに多くの注目を集めることに成功した、賢いマーケティング戦略です。

 

ほかにも、

原子で作られた世界最小のストップモーション・アニメ

IBM─“A Boy and his Atom
Clio Awards(ブランデッドエンターテイメント&コンテンツ部門ゴールド)

A Boy and His Atom Movie Poster600

http://www.research.ibm.com/

Vineを使った化学実験キャンペーン

GE─“#6SecondScience Fair
Content Marketing Awards(最もイノベーティブなコンテンツディストリビューション戦略部門ゴールド)、Shorty Industry Awards(Vine上のベスト・ブランド部門ゴールド)受賞

ge

http://6secondscience.tumblr.com/

など、BtoB企業のコンテンツマーケティング事例の中からも受賞作品が出ています。

 
コンテンツマーケティングのお手本ともいえる、これらのアワード受賞作。それぞれの企業がいかなる手法、戦略でユーザーとつながりを作り上げているのか、ひとつひとつの事例を見ながらじっくり考えてみるのも楽しそうです。

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