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2017.10.13

ブランデッドコンテンツとは? その意味を作る側が考えてみた|ブランデッドコンテンツとは(1)

ブランドを表すイメージ

生活者の情報取得が分散型になった現在、ブランドが取り組むべき次世代のコミュニケーションのキーワードとして注目されている「ブランデッドコンテンツ」。その意味や従来のコンテンツとの違いとは何か? デジタルコンテンツの変遷を感じながらインフォバーンで10年制作に携わってきた杉浦が考えてみました。

「ブランデッドコンテンツ」の意味、それは「能動的に見たくなる広告」

さまざまに定義されているブランデッドコンテンツですが、クリエイティブ・ディレクターで多摩美術大学教授の佐藤達郎さんは著書の中で下記のように定義しています。

今までの「広告」の形はしていないけど、「広告」としての機能=ブランドのメッセージをドライブする機能を果たしている一連の活動
出典:佐藤達郎、「これからの広告」の教科書、かんき出版、2015年、210ページ

なぜ「広告の形」をしていないのでしょう。それは生活者に合わせて広告が「進化してきた」からではないでしょうか。

そもそもテレビやラジオ、雑誌、新聞、そしてインターネット…私たちが消費しなければならない、消費したい情報があふれかえる中で、わたしたち生活者は「広告は見たくない」「広告は邪魔もの」という考えを持っています。そこでブランドは「広告をどうやって見せるか」という発想をやめ、「見たくなるような広告を作ってコミュニケーションしよう」という考え方に変わりました。

これは何も今にはじまったことではなく、この十数年に行われてきたユーザーセントリックなソーシャルメディアマーケティングやコンテンツマーケティングといった大きな潮流の中で生まれてきたものであり、それらもやはり従来の広告の形を超えて行われてきました。今や常識となった「ネイティブアド」はそのひとつです。メディアやプラットフォームの中で自然な形で接触できる場所と親和性の高いコンテンツで、生活者との接点を築いてきました。

ネイティブアドはブランデッドコンテンツと似たようなものに感じられますが、ブランデッドコンテンツは、広義のコンテンツマーケティングの中にありながらもネイティブアドとはまた一線を画した広告手法だと私は考えています。動画CMがその例としてよく取り上げられますが、「見たくなる広告」としてコンテンツの本来の魅力を武器に、多様化するメディアやプラットフォームの制限なくブランディングを行えます。

ネイティブアドが「自然と見てしまう広告」だったとしたら、ブランデッドコンテンツはもっと「能動的に見たくなる広告」。それがブランデッドコンテンツの意味や定義としてふさわしいのではないでしょうか。

「見たくなる広告」にするためには、タッチポイントからブランドを意識させるべき

では「見たくなる広告」を私たちたちはどのように作っていくべきなのでしょう。それにはまずコンテンツ体験の入口となるタッチポイントでブランドの存在をいかに感じてもらうかが重要だと考えます。

私たちインフォバーンがコンテンツを作る時に一番重視しているのは、ターゲットユーザーのインサイトをふまえたテーマや内容です。探している人にもいない人にも、「それ見たかった!」と思わせるものを作ることは基本です。しかしそれだけでは、ユーザーにとっては「見たくなるコンテンツ(を見てたら広告になった)」でしかなく、「見たくなる広告」ではないのです。

例えば、記事であればタイトルやディスクリプションから、動画広告だったら最初のスキップできない数秒間の間に、ブランド名とコンテンツで「つかみ」を表現していくことが必要でしょう。ソーシャルメディアで「あのブランドがこんな取り組みをしている!」というコメントつきでシェアされることを狙ってもいいでしょう。

「広告」として意識しながらも「思わず見たくなる」と思わせるためには、タッチポイントからブランドの存在とコンテンツの魅力をかけ合わせたアピールをしていくべきです。そのためには商品の魅力を最大限に引き出して意外性のあるコンテンツに仕立て上げることや、ユーザーの活動や思想をブランドが強力にサポートしていることをコンテンツ化することが必要。

つまり、ユーザーのインサイトに応えながら「あのブランドが提供しているからこそ期待できる」「ブランドのユニークな取り組みだから見てみたい」という期待を膨らませられるものであることが「見たくなる広告=ブランデッドコンテンツ」に必要な条件なのではないでしょうか。

ブランデッドコンテンツ制作のハードルは、やはりインサイト

タッチポイントで企業やブランドの姿があっても期待感を失わせず、体験をより共感できるものにする。それをオンライン、時にはオフラインにまでも拡げて達成することが、私たちの目指すブランデッドコンテンツなのですが、制作者としてのは多くの広告の制作手法とあまり変わらず、ブランドメッセージとユーザーインサイトの共通項を見出し、それをストーリーとしてユーザーが体験できるようにすることが必要です。

しかし、一番の難問は、ユーザーがデモグラフィックで単純にセグメントすることができない時代であり、インサイトが読み取りにくいことです。また、制作者がターゲットそのものであればまだしも、そうでないことも多く、ユーザーに質問したとしても本当の欲求や価値観は言語化されないことが多くあります。そんなときインフォバーンではいろいろな手法で、ユーザーの状況や行動、価値観などを観察してインサイトの手がかりを得るようにしています。

次回はインサイトをうまくとらえているブランデッドコンテンツの事例をご紹介しながら、その作り方を考えてみたいと思います。

その戦略、きちんと戦術に落とし込み、実行できていますか?
BRANDED CONTENT STUDIO

優れた戦略があっても、それを戦術に落とし込み、実行し、そして成果をあげていくことは容易ではありません。戦略に沿ったコミュニケーションを実行し、それを適切にマネジメントする。それがインフォバーンのBRANDED CONTENT STUDIOです。

photo:Thinkstock / Getty Images

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